「外壁、そろそろ塗り替えかな。でも、工事をするなら暖かくなる春(4月)あたりからでいいか」——そう考えていませんか。実はその判断、今年に限っては少し損をしてしまうかもしれません。
川越市の住宅改修補助金が、令和8年度後期から大きく変わりました。これまでの「抽選」ではなく、申請順に交付決定される先着方式になったのです。受付期間は令和8年10月1日(木)から12月28日(月)まで。予算に達した時点で受付終了となります。つまり、早く動いた方が確実に補助を受けられる仕組みに変わりました。
さらに、中東情勢の影響で塗料の値上がりも続いています。この記事では、補助金の変更点、塗料価格の現状、ご自身でできる外壁の劣化の見分け方、そして補助金を使うための条件までを、順番にわかりやすくお伝えします。読み終わる頃には、「春まで待つべきか、今動くべきか」の判断ができるはずです。
第1章 川越市の補助金が「抽選なし・申請順」に変わりました
1-1 いちばん大きな変更点は「抽選がなくなったこと」
令和8年度後期の川越市住宅改修補助金では、これまで実施されていた抽選が行われなくなりました。事前申請も不要となり、本申請を提出した順に交付決定される仕組みです。本申請の受付期間は令和8年10月1日(木)から12月28日(月)まで、受付時間は午前8時45分から午後4時30分(土日祝・年末年始を除く)となっています。
抽選であれば「運次第」でしたが、先着順であれば「動いた人から確実に」補助が受けられます。一方で、予算に達した時点で受付は終了します。予算上限に達した場合は市のホームページで案内されますが、裏を返せば、後回しにするほど枠が埋まっていくということでもあります。
1-2 なぜ制度が変更されたのか
市からの通知によれば、変更の背景には中東情勢の悪化があります。資材の納期や工事発注の見通しが不透明な状況が続き、当初の見込みよりも申請が下回っていたため、受付期間を延長し、抽選をやめて予算に達するまで受け付ける形に改められました。
つまりこれは、「工事をためらう人が増えている今だからこそ、動ける人にとっては通りやすくなっている」タイミングだと言えます。工期についても後期は令和8年10月13日(火)から令和9年3月12日(金)までと、幅を持たせた設定になっています。
第2章 塗料の価格は、今も上がり続けています
2-1 メーカー各社が相次いで値上げを発表
外壁塗装に使う塗料の多くは、原油を原料とした樹脂やシンナーが主成分です。令和8年(2026年)2月末に中東情勢が緊迫化して以降、原料となるナフサの供給が不安定になり、塗料メーカー各社が相次いで価格改定に踏み切りました。
日本ペイントは2026年6月出荷分から溶剤系塗料を最大35%、水性塗料を最大30%値上げすると発表。菊水化学工業も全製品を対象に20%以上の値上げと出荷制限を公表しています。当初は溶剤系のシンナー類に限られると見られていた影響も、水性塗料の主原料である合成樹脂エマルションや酸化チタンにまで拡大しており、油性・水性を問わずほぼ全ての塗料が対象になっています。
2-2 「春まで待つ」と、どうなるのか
ここが今回いちばんお伝えしたい点です。「工事は4月から」と考えている場合、今回の後期補助金の工期(令和9年3月12日まで)には間に合いません。制度は年度ごとに見直されるため、来年度に同じ条件で使えるとは限りません。
加えて、塗料価格は依然として上昇傾向にあります。半年待つことで「補助金を使えず、材料費も上がっている」という二重の負担になる可能性があります。もちろん、外壁の状態によっては急ぐ必要がない場合もあります。だからこそ、まずは今の状態を知ることが大切です。
第3章 まずはご自身で。外壁の劣化の見分け方
3-1 壁を触ると白い粉がつく「チョーキング」
外壁を手のひらで軽くこすってみてください。白い粉が手につくようであれば、それは「チョーキング」と呼ばれる劣化のサインです。塗膜が紫外線や雨風で傷み、建物を守る防水機能が低下し始めている状態を示しています。築10年前後のお住まいで特に見られやすく、塗り替えを検討する目安になります。
3-2 ひび割れと、目地のシーリングの傷み
外壁のひび割れ(クラック)を放置すると、そこから雨水が侵入し、建物の構造部分まで腐食が進むことがあります。また、外壁の継ぎ目にあるシーリング(コーキング)材が痩せたり割れたりしている場合も、防水機能が落ちているサインです。
こうした劣化を早めに手当てすることは、住まいの寿命を延ばすだけでなく、家の価値を保つことにもつながります。外壁は建物の印象を最も大きく左右する部分であり、手入れの行き届いた住まいは、将来の売却や住み替えの際にも評価されやすくなります。逆に劣化を放置すると、塗装だけでは済まず下地補修が必要になり、費用が大きく膨らむケースもあります。
第4章 補助金を使うために知っておきたいこと
4-1 対象になるための主な条件
川越市住宅改修補助金の補助額は、改修工事費(税抜)の5%、上限5万円(千円未満切捨て)です。対象となるには、次のような条件をすべて満たす必要があります。
- 施工業者(申請者)が川越市内に本社・本店を有すること(支店・営業所のみは対象外)
- 施工業者・住宅所有者ともに市税の滞納がないこと
- 住宅所有者が過去にこの制度を利用していないこと
- 川越市内に所有し、かつ居住している住宅の工事であること(店舗・賃貸用は対象外)
- 工事費が20万円以上(税抜)であること
「市内に本社・本店がある業者であること」という条件があるため、業者選びの段階から確認しておくことが大切です。
4-2 申請の流れと、うっかりしやすい注意点
申請は産業振興課の窓口(市役所本庁舎5階)でのみ受け付けています。特に注意したいのが着工のタイミングです。本申請は必ず工事着工の5営業日前までに提出し、交付決定通知書を受け取ってから着工する必要があります。交付決定前に着工してしまうと、補助金は交付されません。
なお、国の「住宅省エネ2026キャンペーン」や埼玉県の窓断熱リフォーム支援事業との併用も可能です(同一箇所の工事は併用できません)。書類の不備があると交付決定が着工に間に合わないこともあるため、余裕をもった準備をおすすめします。
令和8年度後期の川越市住宅改修補助金は、抽選ではなく申請順の先着方式に変わりました。受付は令和8年10月1日から12月28日まで、予算に達し次第終了です。一方で塗料の値上がりは続いており、「春まで待つ」という選択は、補助金を逃し、材料費の上昇も受けるという二重の負担につながる可能性があります。
まずはご自宅の外壁を触って、白い粉がつかないか、ひび割れがないかを確認してみてください。気になるサインがあれば、早めに無料診断を依頼しましょう。補助金の申請には書類の準備期間も必要ですので、検討されている方はお早めのご相談をおすすめします。
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